『遠方で暮らす高齢の母が心配…』〜“まだ元気”なうちに始めた家族信託という備え〜
湯口行政書士事務所

「母に何かあった時、自分はすぐ動けるのだろうか」

首都圏にお住まいの60代の女性が、ご相談に来られました。

お母様は遠方で一人暮らし。
今のところ日常生活に大きな問題はないものの、年齢を重ねるにつれ、不安が少しずつ大きくなってきたそうです。

「最近、同じ話を繰り返すことが増えてきて…」
「もし認知症になったら、どうなるんだろうと思って」

離れて暮らしているからこそ、
小さな変化にも敏感になります。


遠距離介護への不安と、“もしも”の現実

依頼主様が特に不安に感じていたのは、

・認知症になった場合の財産管理
・振り込め詐欺や高額契約トラブル
・突然の施設入居
・遠方への頻繁な移動負担

でした。

もし急に施設入居が必要になれば、

・契約手続き
・入居費用の支払い
・自宅の管理
・銀行対応

などを、娘様が仕事を休みながら対応しなければならなくなる可能性があります。

「母のために動きたい気持ちはあるんです。でも、現実的に全部を一人で抱えられるのか不安で…」

そう話されていました。


「まだ元気な今だからこそできる準備があります」

そこで私からご提案したのが、家族信託でした。

家族信託とは、
将来、認知症などで判断能力が低下した場合に備えて、
あらかじめ信頼できる家族へ財産管理を託しておく仕組みです。

「認知症になったら、娘でも自由に預金を動かせないんですか?」

そう驚かれる方は少なくありません。

実際、判断能力が低下すると、

・銀行口座が実質的に動かせなくなる
・不動産売却が難しくなる
・施設入居費用の準備に時間がかかる

といった問題が起こることがあります。


家族信託で“将来の困りごと”を減らす

今回のケースでは、

・将来の財産管理
・施設費用への備え
・必要になった際の不動産対応

などを見据えて、家族信託をご提案しました。

家族信託を利用することで、
将来、お母様の判断能力が低下した場合でも、

・預貯金の管理
・必要な支払い
・介護や施設に関する費用対応

を、あらかじめ決めたご家族が進めやすくなります。

「何か起きてから慌てる」のではなく、
“動けるうちに仕組みを整えておく”ことが大切なのです。


「家族だけでは難しい」と感じることもある

家族信託は、
単に契約書を作れば終わり、というものではありません。

・誰を受託者にするのか
・どこまで管理権限を持たせるのか
・将来の介護や施設入居をどう考えるか

ご家族ごとに状況が違うため、
丁寧に整理しながら設計していく必要があります。

今回のご相談でも、
娘様は何度もこうおっしゃっていました。

「まだ元気な母に、どう切り出せばいいのか悩んでいて…」

家族だからこそ、
お金や老後の話は難しいものです。

だからこそ、
第三者である専門家が間に入ることで、
落ち着いて話を進められるケースも少なくありません。


「相談できる場所があるだけで安心しました」

ご相談後、依頼主様はこんな言葉をくださいました。

「今すぐ何かが起きるわけじゃないけれど、準備できることが分かって安心しました」

家族信託は、
“財産を動かすためだけの制度”ではありません。

遠方で暮らす親を想うご家族が、
将来への不安を少し減らすための備えでもあります。


遠方に住む親御様が心配な方へ

○高齢の親が一人暮らしをしている

○認知症への備えを考えたい

○将来の施設費用が不安

○遠距離介護に限界を感じている

○親のお金の管理をどうすべきか悩んでいる

そんなお気持ちがある方は、
どうぞ一度ご相談ください。

当事務所では、
制度の説明だけでなく、
ご家族の距離感や生活状況も踏まえながら、
“現実的に続けられる備え方”を一緒に考えています。

「まだ早いかな」と思う時期こそ、
実は一番準備しやすいタイミングなのかもしれません。

(2026年5月20日)



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